舌下免疫療法について | 千葉県船橋市 いとう耳鼻咽喉科

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シダトレン

舌下免疫療法概要

舌下免疫療法は、アレルゲン(アレルギーの原因)を少しずつ投与し身体に慣らしていくことで、スギ花粉症などアレルギー症状の軽減をはかる治療法です。くしゃみや鼻水などの症状を和らげる薬とは異なり、アレルギー体質そのものを変える根本的な治療法です。

従来の減感作療法は注射を用いるため、患者さんの負担が大きく、また長期間に渡る通院を必要としました。舌下免疫療法は毎日服用しなくてはなりませんが、エキスや錠剤を舌の下で保持したのち飲み込むだけですので、患者さんの負担は少なくなります。

患者さんの7〜8割は症状が軽くなり、さらにそのうち1割は症状が出なくなるといわれております。(※しかし残り2割の方は治療前と変わらないといわれております。)

2018年7月現在、当院ではスギ花粉症に対する舌下液「シダトレン」の他、スギ花粉症に対する舌下錠「シダキュア」、またダニが原因のアレルギー性鼻炎に対する舌下錠「ミティキュア」を処方いたしております。

舌下へのエキス投与イメージ
舌下へのエキス投与イメージ

舌下免疫療法による治療では最低3年間程度、毎日1回の服薬を継続する必要があります。服用量に関しては、増量期(1-2週目)と維持期(3週目以降)で異なります。

舌下免疫療法の適応

  1. 12歳以上の方(シダトレン)、7歳以上で血液検査が可能な方(シダキュア、ミティキュア)。
  2. 病因アレルゲンの確定診断が行われていること。(シダトレン、シダキュア:スギ花粉 ミティキュア:ダニ抗原)
  3. 舌下免疫療法の確認事項の説明を受け、理解して頂いた上でそれに同意頂くこと。

※除外基準もあり、適応にならない場合もあります。治療を希望される場合、詳細は受診時に説明させて頂きます。

舌下免疫療法で効果をあげるために(スギ花粉症の場合)

花粉飛散の3ヵ月前までの治療開始が必要です。船橋市は2月上旬ぐらいから花粉飛散がはじまることを考えると、少なくとも11月までに治療開始することが望ましいです。エキス剤・錠剤は、3年間の治療中は花粉飛散シーズン外でも毎日投与する必要があります。

花粉が飛びはじめてから治療を開始すると、アレルゲンとの接触量が増えることでアナフィラキシーショックを起こす可能性が高まることから、花粉飛散の時期に治療を開始することはできません。

舌下免疫療法を行なっていても、花粉症の症状がでた場合は他のお薬を使用しても構いません。我慢せずに適切な薬の併用をお勧めします。

ただし、ステロイド剤の内服薬は、全身の免疫能を減らすことがありますので併用を控えていただきます。舌下免疫療法は免疫の力で体質を改善する治療のためです。ステロイド剤の点眼薬や点鼻薬であれば、全身に作用しませんので、舌下免疫療法と併用しても構いません。

舌下免疫療法の副作用

舌下免疫療法の副作用としては、アナフィラキシーショック、口腔内のかゆみ、喘息発作、腹痛、嘔吐などがあります。

このうちアナフィラキシーショックは重篤になると命にかかわることがあります。最初は口や手足のしびれ、じんま疹、冷や汗などで始まりますが、しだいに脈が非常に弱くなり、血圧が急激に低下するのが特徴です。そのまま放置しますと、呼吸困難、チアノーゼ(動脈血の酸素不足のため皮膚や粘膜が青白くなる反応)、意識を失うといった激烈な反応が現われます。

アナフィラキシーショックが出現した場合は、専門医の指示のもと治療を行う必要があります。アナフィラキシーについて詳しく知りたい方はアナフィラキシーってなあに.jpのWebサイトをご覧ください。

副作用の発現を避けるため、必ずお守りください

  1. 舌下での服用後、5分間はうがいや飲食を避けてください。舌下へのエキス投与後に避けること1
  2. 舌下での服用前後2時間は、激しい運動や入浴などは避けてください。舌下へのエキス投与後に避けること2

初診時の流れ(シダトレンの場合)

初診時にはアレルギー検査で、スギ花粉症と確定診断されていることを確認させていただきます。確定診断をされていない方は検査をおすすめいたします。舌下免疫療法についてご理解・納得していただきましたら、医師が診察し開始いたします。

「シダトレン」の初回投与を院内で行います。舌下にシダトレンを入れ、2分間保持し、その後飲み込みます。

30分間は院内にてお待ちいただき、副作用が出ないかどうかを確認させていただきます。問題がなければこれで終了です。初回の処方の際には説明確認、薬の処方、経過観察などで約1時間の時間を要します。

シダトレン初回投与シダトレン初回投与後待機

初回は特に重篤な副作用の発現の可能性もありますので、午前は10時まで、午後は3時までに受付をすませてお待ちいただきますようお願い申し上げます。

1〜2週間後に再診していただき、副反応がないことを確認した上で、二回目の処方をいたします。その他舌下免疫療法について、詳しくはいとう耳鼻咽喉科でご相談ください。

舌下免疫療法についてよくある質問

Q1 シダトレン、シダキュア、ミティキュアはどの病院でも取り扱っていますか?

シダトレン、シダキュア、ミティキュアは講習を受けて試験に合格した医師しか処方できません。すべての病院で取り扱っているわけではありませんので、事前に調べてから受診することをおすすめします。

Q2 シダトレン、シダキュア、ミティキュアは保険が使えますか?

保険が適用されます。診療の内容によって違う場合がありますが、診察代、処方箋料、お薬代がかかります。

Q3 どれくらいの頻度で病院を受診しなくてはなりませんか?

開始後2週間の増量期には、副反応が出現する場合がありますので、1〜2週間に1回の受診が必要です。それ以降は、問題がなければ、1か月に1回の受診(シダキュアは2週間に1回の受診)となります。

Q4 シダトレン、シダキュア、ミティキュアのメリットは何ですか?

注射と違って、痛みもなく、自宅で行えますので継続しやすい治療法です。また、現在花粉症やダニアレルギー治療法の中で、唯一根治が期待できる治療法です。根治しなくても軽症化によって薬の量を減らせる可能性があります。

Q5 シダトレン、シダキュア、ミティキュアのデメリットは何ですか?

数年にわたる毎日の治療の継続が必要で、即効性はありません。薬剤に対する急性の過敏反応(アナフィラキシー)を起こす可能性があります。

また、重症の気管支喘息、がん、免疫の異常のある方、妊婦さん、12歳未満の方(シダトレン)、6歳以下の方(シダキュア、ミティキュア)は、当院では治療を行っておりません。

シダトレン®概要(鳥居薬品Webサイトより)

製品名

  • シダトレン®スギ花粉舌下液200JAU/mLボトル
  • シダトレン®スギ花粉舌下液2,000JAU/mLボトル
  • シダトレン®スギ花粉舌下液2,000JAU/mLパック

効能・効果

スギ花粉症(減感作療法)

用法

  1. 増量期(1~2週目)
    通常、成人及び12歳以上の小児には、増量期として投与開始後2週間、以下の用量を1日1回、舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがい・飲食を控える。
  2. 維持期(3週目以降)
    増量期終了後、維持期として、シダトレン®スギ花粉舌下液2,000JAU/mLパックの全量(1mL)を1日1回、舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがい・飲食を控える。

包装

  1. 1週目 増量期用
    シダトレン®スギ花粉舌下液200JAU/mLボトル PET容器10mL:1本(ディスペンサー付属)
  2. 2週目 増量期用
    シダトレン®スギ花粉舌下液2,000JAU/mLボトル PET容器10mL:1本(ディスペンサー付属)
  3. 3週目以降 維持期用
    シダトレン®スギ花粉舌下液2,000JAU/mLパック 分包品 アルミラミネート容器 1mL:14包(1シート:1包×7連 2シート)

保管方法

  1. 本剤は冷所(2~8℃)に保管すること。
  2. 本剤は小児の手の届かない所に保管すること

承認条件

舌下投与による減感作療法に関する十分な知識・経験を持つ医師によってのみ処方・使用されるとともに、本剤のリスク等について十分に管理・説明できる医師・医療機関のもとでのみ用いられ、薬局においては調剤前に当該医師・医療機関を確認した上で調剤がなされるよう、製造販売にあたって必要な措置を講じること。

シダキュア®概要(鳥居薬品Webサイトより)

製品名

  • シダキュア®スギ花粉舌下錠2,000JAU
  • シダキュア®スギ花粉舌下錠5,000JAU

効能・効果

スギ花粉症(減感作療法)

用法及び用量

通常、投与開始後1週間は、シダキュア®スギ花粉舌下錠2,000JAUを1日1回1錠、投与2週目以降は、シダキュア®スギ花粉舌下錠5,000JAUを1日1回1錠、舌下にて1分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがいや飲食を控える。

包装

  1. シダキュア®スギ花粉舌下錠2,000JAU:ブリスター包装 7錠(7錠×1)
  2. シダキュア®スギ花粉舌下錠5,000JAU:ブリスター包装 10錠(10錠×1)、100錠(10錠×10)

取扱い上の注意

本剤は小児の手の届かない所に保管すること

承認条件

  1. 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
  2. 舌下投与による減感作療法に関する十分な知識・経験をもつ医師によってのみ処方・使用されるとともに、本剤のリスク等について十分に管理・説明できる医師・医療機関のもとでのみ用いられ、薬局においては調剤前に当該医師・医療機関を確認した上で調剤がなされるよう、製造販売にあたって必要な措置を講じること。

ミティキュア®概要(鳥居薬品Webサイトより)

製品名

  • ミティキュア®ダニ舌下錠3,300JAU
  • ミティキュア®ダニ舌下錠10,000JAU

効能・効果

ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎に対する減感作療法

用法及び用量

通常、投与開始後1週間は、ミティキュア®ダニ舌下錠3,300JAUを1日1回1錠、投与2週目以降は、ミティキュア®ダニ舌下錠10,000JAUを1日1回1錠、舌下にて1分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがいや飲食を控える。

包装

  1. ミティキュア®ダニ舌下錠3,300JAU:ブリスター包装 7錠(7錠×1)
  2. ミティキュア®ダニ舌下錠10,000JAU:ブリスター包装 10錠(10錠×1)、100錠(10錠×10)

取扱い上の注意

本剤は小児の手の届かない所に保管すること

承認条件

  1. 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
  2. 舌下投与による減感作療法に関する十分な知識・経験をもつ医師によってのみ処方・使用されるとともに、本剤のリスク等について十分に管理・説明できる医師・医療機関のもとでのみ用いられ、薬局においては調剤前に当該医師・医療機関を確認した上で調剤がなされるよう、製造販売にあたって必要な措置を講じること。

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